自動二輪飛び込み受験記録 前編

小型二輪を取ろうかなーと思っていた。
というのも今の生活ではクルマは金銭的なデメリット方が大きい。
一例をあげると、現在入居しているアパートは駐車場が月5000円という超強気価格なのだ、この田舎でこの値段はねえだろ…
しかも使用頻度でいうと実家とカーシェアリングをして丁度いいぐらい。今の職場はクロスバイク、ロードバイクで十分通勤できる立地なので、通勤でクルマが要らないのが大きい。
両親も退職してあまりクルマに乗らない生活になってきている、徒歩で行ける範囲にスーパーも銀行も病院も大体揃っているのだ。
こうなったらクルマなし生活でいけるとこまで行ってやろうじゃないか、しかし仕事を変わろうにも自転車で行ける範囲の職場なんて全然、ないぞ。二輪?普通二輪はちょっとどころじゃなく不安がある…そう、私は運動神経が悪い。
そんなわけで小型二輪のAT免許を目指すことにした。
折しも2016年10月に脱腸(そ径ヘルニア)で開腹手術を受けたため、術後しばらくは原付通勤をすることにした。実家に母が通勤で使っていたスーパーDio AF-27がまだ取ってあったので自賠責保険を復活。
原付通勤は楽しくもあり、つらくもある。二輪車は人間がバランスを取らなければ走れない、馬のように。

スーパーDio AF-27

通勤に使っているスーパーDio AF-27


原付は30km/hの制限がきつい。よく煽られる。交通量の多い市街地を抜けるので、後ろに詰まってくるとプレッシャーである。かといって4車線の基幹国道も事実上走れない(走ってるのは割りに見かけるが)。原付が左車線を走ってたら追突されて一巻の終わりである。坂道で一度でも失速したら30km/hも維持できなくなるだろう。
また、風を切るのは心地よいが、雨や暑さ寒さはつらい。30万円で十分に中古の軽自動車が買える時代である、屋根とエアコンがあって転けないんだから、そりゃ皆、軽四を買うだろう。
などと思いつつ、原付で練習して小型二輪の免許を取って備えをしておくのだ。
技能試験の虎の巻を買ってきて、法規走行を意識して通勤する。これで飛び込み試験に行って、安く小型二輪免許をゲットだ。
冬の間は何となく体調もよくなく、受験しないまま5月
「このままでは、ずっと受験しないままになるぞ」
思い切って明石試験場の飛び込み受験にゆく。

技能試験 受験申込

まず、技能試験の受験には受験予約が必要とのことで、試験場の地下1F、技能試験窓口で申し込む。
申込用紙を書くと簡単にチェックされて、技能試験予約票をもらう。受験票ではない。
受験に当たっては…

試験の案内DVDを見て帰ってね。
ヘルメットや手袋は試験場にあるよ。ヘルメット持ち込みの時は、自分のが125ccに適応しているか確認しておいてね。
コース覚えてきてね。

DVDに関しては、受付が8時55分からなので当日は見ている時間がないので、事前に見ておいて下さいとのことでした。40分ぐらい。
ヘルメットはジェットヘルタイプならほぼ大丈夫だけど、JIS規格品かどうか確認しておいて下さいとのこと。
場内見取り図がわら半紙でたくさん刷ってあって、ご自由にお持ち帰り方式。もしくは50円で販売してる。
なのでわら半紙の方を頂いて、コースは手書きで記入。明石試験場は掲示コースの写真撮影は禁止となっている。自分で記入した方が覚えられるだろうというのもある。実際、何回かコースは書き出した。
5月31日が初回受験である。
8時半に試験場到着。初回は書類のチェックを普通自動車免許の学科のみの人達に混じって受ける。
結構時間がかかったような気がしたが、そうでもなかった。8時55分に技能試験窓口が開くので、ここで書類チェック。
チェックOKなら、技能受験者全員で適性試験にぞろぞろと向かう。
適性試験後に再度、窓口で手続きをする。ここでようやく受験票を受け取る。
コースは受験票に書かれている、75コース。
ネットで調べた限り、ほぼ76コースとのことだったが。その後、コース見学。9時40分に発着場で再度集合。

5月31日 初回受験

75コース 晴天
暑い日だった。なんとか完走したが、当然不合格。
とにかく走らせるだけで精一杯だったので、よく完走したモノだと思う。ふらふら、ばたばたしてたと思う。実際、ふらつきでの減点はあったみたい。
明石試験場は狭いので難易度が高いのではなかろうか。
6人中5番目とかだったので、待ち時間も長かった。
試験官は何か怖いのかなあと漠然と思っていた。県警交通部の運転免許試験という課が明石試験場なのだ。試験官も厳しい人が多いのではないかと。交通部には交通機動隊、白バイなんかも所属する。
が、採点は厳しいが、試験後のワンポイントアドバイスでは結構明るく親切に話してくれる。「頑張りましょう」とも言ってくれるので「頑張ろう」という気がしてくる。
とにかく、完走したんだからいけるんじゃないか?!と妙な自信を得て帰ってくる。
ちなみに、大型二輪の受験者に女性がいた。女性が二輪を駆るのはカッコイイ。

6月7日 2回目

76コース 雨天
ヘルメットや手袋(明石は軍手)は貸してくれるのだが、もちろん雨具も貸してくれる。持参して行ったけど。
課題走行2つめの直線狭路台、いわゆる一本橋で脱輪して早々に終了。一時停止して段差を超えて台に乗せる、この時に少しふらつくと、乗せてもすぐに落ちてしまうのだ。
法規走行の確認手順は考えなくても出来るぐらいには練習した。低速で走る練習もした。が、独習ではちょっと難しいのかなと思い始める。

6月14日 3回目

75コース
一本橋に上手く乗せることは出来たが、ふらつきそうだったのでアクセルを開けて通過。通過タイム3.6秒。その直後の課題であるS字・クランク通過後に減点超過で試験終了。
あとコースを間違えたのだが、復帰するための誘導が間違っていたのではないか?と思う。
「後輪ブレーキを使いながらアクセルを開けると、ゆっくり安定して走れるので練習」という、実戦アドバイスをもらう。
しかし、まず車体に慣れないのだ。普段、乗っている原付は2ストのスーパーDio、試験車はスズキ・アドレスV125で4スト。大型二輪受験の人から「4ストはフワッとしてるでしょ」とのこと。アクセルのフィーリングが一番違う、全く違う。車体に慣れないのは、自動車試験の時も苦労した。自動車の時はハンドルの切れ角と、自動車が曲がる角度がなかなか体得できなかったのだ。自動車の時は仮免前の見極めがパスできず、補習3時間。その上、仮免試験では場内S字で脱輪かましながら合格したのである。脱輪からきちんと復帰させられたので、試験続行になった。
この日は、高校生ぐらいの男子が小型MTの受験に来ていた。普段スーパーカブに乗ってるそうだ。クラッチワークに苦戦していた、頑張れ。

7月18日 4回目

75コース 試験中に小雨、のち土砂降り(後続の試験者はどうなったんだろう)
体調不良もあり、一ヶ月ぶりの受験。一本橋で脱輪。
法規走行の安全確認・合図の出し方などは、ほぼ問題なし。一本橋、S字・クランクの出入り口でのふらつきなど、やはり車体のコントロールに慣れない。原付だとそうでもないのだが。車体が重い、アクセルワークが思い通りいかないなど、特に発進時と低速で不安がある。自信も全くなくなっている。
どうにもならないので教習所で1時間の時間教習を受けることにした。
既にあまり安くは済まなくなってきたし、明石試験場まで受けに行くのも結構しんどい。
続く

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